地蔵峠~熊森山(天子山塊)

地蔵峠から
地蔵峠~熊森山(天子山塊)
2016春合宿下見
地蔵峠~熊森山(天子山塊)
実施日・2015年11月3日
(参加者・SHCメンバー6名)



 20周年記念山行「富士山周辺の山々」の一環として、明年GWに「本栖湖~田貫湖(天子山塊)」が計画されている。本栖湖~毛無山、地蔵峠~長者ヶ岳間は、いずれも日帰りの定例山行では計画が難しいため、合宿形式で行おうというものだ。今回の下見は、幕営適地と地蔵峠~熊森山間のルート状況の確認を目的として行った。


地図
地蔵峠~熊森山(天子山塊)コース
島田(5:30)ー藤枝ー藤枝岡部ICー〈新東名〉新清水ICー〈R52〉ーとみざわ道の駅ー〈K10・R300〉ー下部温泉ー〈K415・林道湯之奥・猪之頭線〉ー湯之奥登山口(8:02~10)…山ノ神(9:03)…水場(10:12)…稜線(10:20)…地蔵峠(10:40)…金山(10:58)…雪見岳(11:38)…猪之頭トンネル下降点(12:03~30)…猪之頭峠…熊森山(13:13)…猪之頭トンネル下降点(14:00)…猪之頭トンネル湯之奥側(14:28)…〈林道湯之奥・猪之頭線〉…湯之奥登山口(15:35~45)ー〈往路〉ー島田(18:30)


地蔵峠~熊森山(天子山塊) 下部湯之奥集落から林道を上がると冬季閉鎖ゲートの手前に毛無山登山口がある。駐車スペースは5台ほど、既に2台の先着車があった。ここからの登山道は初めてだったが、カラマツの落葉などで柔らかな地面と適度なジグザクが切られており、朝霧・麓側の段差のきつい直登路と比べ歩きやすかった。山ノ神を過ぎさらにひと登りすると、女郎屋敷跡、大名屋敷跡といった湯之奥中山金山遺跡(居住・作業域跡)を示す案内板が出てくる。



地蔵峠~熊森山(天子山塊)地蔵峠~熊森山(天子山塊)








 幕営地の候補として考えていたのは、この遺跡群上部に当たる金山沢源頭部の水場だった。この時季故に流れは細かったものの水を得ることはでき、石垣の組まれた右岸テラス状地には数張りのテント設営も可能のようだ。稜線(第二地蔵峠)までは10分程。
地蔵峠~熊森山(天子山塊)地蔵峠~熊森山(天子山塊)








 峠(1554m)に出ると真っ青な空にドンと富士山が現れた。紅葉も真っ盛りで陽の光を透して映える。
地蔵峠~熊森山(天子山塊)


 ここからは稜線を南下する。天子山塊は南部の天子ヶ岳・長者ヶ岳、北部の毛無山は多くの登山者をみるが、比較して稜線中間部はマイナーな山域である。私が歩いたのは、だいぶ以前の県民スポーツ祭大会(スポーツフェスタの前身)で、膝痛でヨレヨレとなって下りた苦い思い出があった。聞けば現在、雪見岳~長者ヶ岳間は富士山一周の山岳ウルトラマラソン・UTMFのコースとなっていて、笹払い等のコース整備が進んでいると思われた。朝霧・麓からの登路(沢コース)が合わさるのが地蔵峠(1510m)、最初のエスケープルートとなるが沢沿い故に通行不能となることもある。見落しそうなピークの金山(1596m)を越この東尾根(朝霧グリーンパークに下る)がUTMFコースであるが、大会本番のみ使用としたルートらしく尾根入口は立入禁止のテープで塞がれていた。

地蔵峠~熊森山(天子山塊)地蔵峠~熊森山(天子山塊)








地蔵峠~熊森山(天子山塊) 雪見岳からの稜線ルートは、追い越しができるほどに広く笹が刈られ極めて明瞭。雪見岳から大きく下りきった鞍部が猪之頭峠(1362m)であり、この下を林道の猪之頭トンネルが通過している。林道への下り口は東へ猪之頭側(静岡側)のみと思っていたが、峠の手前1400m地点に湯之奥林道・下部を示した比較的新しい道標があった。ここで昼食休憩の後、熊森山(1575m)をピストンする。峠からは比高213mの急登で、本番二日目のポイントとなる箇所だろう。

地蔵峠~熊森山(天子山塊)


熊森山は雑木に囲まれた小広い場所で、地味ではあるが好ましい山頂だった。
地蔵峠~熊森山(天子山塊)地蔵峠~熊森山(天子山塊)








 ここから稜線を西に分けた尾根上には五宗山があって、これを目指したパーティーとすれ違う。猪之頭トンネルからならワンデイハイク可能なので、また訪れてみたいと思う。猪之頭峠上の昼食休憩場所に戻り、道標に従い湯之奥側に下ってみることにした。トレースはしっかりしていて、中間にも標識が付けられている。

地蔵峠~熊森山(天子山塊)地蔵峠~熊森山(天子山塊)







20分程で猪之頭トンネルの湯之奥側入口に出た。ここも数台の駐車は可能。湯之奥登山口に向けて、私にとっては今秋最高の紅葉を愛でながら長い林道を下った。
 
地蔵峠~熊森山(天子山塊)

 地蔵峠~長者ヶ岳は『山と高原地図』では破線ルートとなっているが、UTMFのお蔭かほぼ一般ルート化されているようだった。とは言え静かであることには変わりはなく、稜線の雰囲気、富士山、南アルプスの眺望と申し分ないコースだった。来春の合宿には多くの仲間と一緒に歩きたいと思った。【元】


島田ハイキングクラブ会報「やまびこ」 No224(12月号P9~10)転写
SHC広報



2015年11月30日 Posted byこだま at 18:00 │Comments(0)SHC発足20周年記念企画

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