大蔵高丸



8月定例山行報告
大蔵高丸・ハマイバ丸 (南大菩薩蓮嶺)
2014年8月17日 (日)



コース
島田(5:30)ー藤枝岡部IC-〈新東名〉ー新富士IC-朝霧道の駅ー甲府南IC-〈中央道〉ー勝沼IC-湯ノ沢峠(8:53~9:14)・・大蔵高丸(10:05~20)・・ハマイバ丸(10:55~11:40)・・大蔵高丸(12:15~28)・・湯ノ沢峠(13:05)ー天目山温泉ー〈往路〉ー島田(18:00)

参加者 14名



2年越しで迎えたこの日も全国各地で局地的大雨模様。予報によると運よく山梨だけよい天気図だった。



甲府盆地を見下ろすことができたが、南アルプスは雲の中



”お嬢様の散歩道”は、その形容のごとく、



なだらかな登りで、楽に山頂に立つことができる天上の散歩道








大蔵高丸を南下して












ハマイバ丸山頂にて昼食・休憩



三角点様 悪いけどちょっと置かせてくださいネ。











復路ものんびり、ゆったり歩いていると、



ヨツバヒヨドリの群落があった地点で、ひらひらと・・・



アサギマダラ(渡りをするタテハチョウの一種)が飛んでいる光景に出あう。



終わりかけのシモツケソウ&ノコギリソウ









お花畑の草原~樹林~草原を交互に歩く



湯の沢峠に到着。












靴の泥を落としたら汗と疲れも落としに一路、麓の天目山温泉へ。



大蔵高丸は昨年8月定例山行が雨で観光に変更、順延で今年も同じコース。お盆前後の不安定な時期に挟まれた計画日を又々一週間順延。順延、順延で迎えたこの日、曇り空ではあったがお花畑の草原を気持ちよく歩けた。帰路、道の駅朝霧高原(トイレ休憩)に立ち寄るが車から出られないほどの土砂降りで休憩を見合わせ素通り。ニュースで全国各地の大雨、土砂崩れ被害の凄さを知る。


来月の定例山行は、9╱21(日) 「富士山・村山道」です。歴史を感じさせられる道を皆で歩こう。
SHC広報
  


2014年08月31日 Posted by こだま at 13:00Comments(2)定例山行

乗鞍千町尾根(乗鞍岳)

千町ヶ原湿原のワタスゲ
グループ山行の報告

乗鞍千町尾根(乗鞍岳)
2014年 8/3(日)~4(月)
メンバー11名 
(SHC・5名&他6名)






ザレ斜面の花畑




~ 静かな稜線・湿原は白の絨毯 ~


 昨年9月。赤石クラブのK氏と「奥穂~北穂」を歩いた。その時「乗鞍千町ヶ原の湿原が素晴らしい」と聞き今回の山行となった。勿論K氏のガイドで。 乗鞍バスターミナルがある畳平から乗鞍の主峰、剣ヶ峰を目指す。肩の小屋から山頂までは人、人、人で閉口する。


千町尾根の広大なハイマツ帯
山頂直下、賑わう登山道から道を分け、飛騨側の北西に伸びる千町尾根を目指す。一転気の抜けない荒れた道に変わる。ザレ、岩場の要注意箇所が何箇所も出てくる。途中ザレの緩い斜面に「こまくさ」の群落があり、一面をピンクに染めている。「こまくさ」のこれほど広い群落を見たのは初めてで感激である。こまくさ群落を後にして、次から次に出現する花を見ながら稜線に入る。背後には剣ヶ峰が迫り、前方右(北東)尾根斜面には残雪に覆われた雪渓が、ガスの間から時折姿を現わす。壮大な眺めである。


丸黒山に到着
「千町尾根」はその名のとおり、平らな尾根がはるか先まで続く広大な台地で、森林限界からはハイマツで埋め尽くされている。皿石平から畳石平を越すとハイマツは背丈以上になりハイマツの藪こぎとなる。藪こぎの苦難さはあるものの、さわやかな松の香りが漂う道は気分がいい。南ア・百間平にも似た雲稜の散歩道は、重いザックもさほど気にならず爽快そのものである。剣ヶ峰の喧騒から開放され、誰一人として通らない我々だけの静かな稜線漫歩を堪能する。夕方5時半過ぎた頃、ようやく「奥千町避難小屋」に辿り着く。小屋はログハウスで無人だが、清潔に管理され快適である。ここも我々グループだけで独り占めである。霧で濡れたカッパを外し、夕べの団らんをしばし楽しみ就寝する。


奥千町避難小屋
 自然環境のすばらしい「奥千町避難小屋」を出発して約30分位「すでに千町ヶ原に達しているのに、あの湿原が出てこない」と思いつつ地図を確認!間もなく、こんもりとしたゆるやかな森を抜けると眼の前にカンバとしらびそに囲まれた、「あおく」みずみずしい湿原が出現。白いじゅうたんを敷いたように可憐なワタスゲが咲き乱れる。その中にニッコウキスゲが転々と咲きコントラストが美しい。透明に澄み輝く池塘の表面を霧がたなびく。この身が溶けていく錯覚さえ覚える。ここから先もこの情景に勝るとも劣らない湿原地帯が何箇所も出現し、その都度、歓声とため息、感動の連続である。「千町ヶ原」は、緑と静けさの中に佇む広い湿原地帯。可憐で愛らしい花々に迎えられ、期待どおりの山旅を満喫できた。スカッと晴れた湿原を夢見ていたが、霧がゆったり流れる幻想的かつ神秘的な湿原は、それ以上にいいものである。K氏が薦めてくれた「あの言葉に」偽りはなかった。【浩】


コース
3日 島田(4:00)ー清水ー〈R52/中央道松本IC/安房トンネル〉ー畳平(9:50~10:45)・・乗鞍岳剣ヶ峰(12:45~13:10)・・皿石原(15:15)・・畳石原(15:50)・・奥千町避難小屋(17:45)泊
4日 奥千町避難小屋(5:25)・・丸黒山(9:23~47)・・枯松平休憩舎(11:25)・・乗鞍青年の家(13:00~14:50)ー島田(22:50)



会報やまびこNo・209 P11転写  SHC広報

  


2014年08月30日 Posted by こだま at 14:00Comments(0)グループ山行報告

2014夏山合宿ー 5


7/26(土)~27(日)
麦草峠〜硫黄岳(八ヶ岳・夏山合宿)





一言感想 (会報やまびこ・9月号より転載)


 1日目、麦草峠から丸山、高見石、中山、中山峠にかけては、穏やかな山並みの広がる気持ちのいい森のプロムナードだ。しかし、東天狗に取り付くと、くさり場も現れ、一転アルペンムードが漂う。このギャップが嬉しい。初めての山小屋、オーレン小屋は、風呂も有り、思いのほか快適で良かった。 2日目、天候不良の為、サブルートに変更、峰ノ松目、赤岩の頭を経て硫黄岳へ。硫黄岳へのアプローチでは、さらにアルペンムードが高まる。
ピークでは、強風とガスの洗礼を受け、山の厳しさを実感する。横岳、赤岳には、未練を残したが、初心者の私には、天狗岳と硫黄岳で、今回は充分堪能できた。次回には、北八ツをゆっくり廻り、その次には横岳、赤岳を目指したい。*不明であった「峰ノ松目」の山名の由来を記しておきます。 山岳信仰が盛んな頃、八ヶ岳にも女人禁制の慣わしがあった。峰ノ松目の「松」は「待つ」で、「目」は「女」。すなわち女性が待つ峰。古くは、横岳奥の院へ登る参道が峰ノ松目を通っており、このピークが女人結界だったのではないかという説である。(ヤマケイアルペンガイド参照)【幸夫】


 入会して直ぐに参加した八ヶ岳では、バテバテでみんなの足を引っ張ってしまった。今回はリベンジする気もりもりで行ったけど、やはりきつい山でした。でも、駒草の群落も見ることができたし、霧の中でしたが、硫黄岳にも登ることができ、良かったです。帰途立寄った温泉で、あっちこっちアザが見つかりビックリでした。【かづ代】


 八ケ岳の八は、たくさんという意味と八のピークを差すとも言われている。その中で峰の松目は主稜線から外れており、今まで行く機会が無かった。池田さんのサブコースで行きたいとの声に、これを逃さじとサブコースにした。しかし、峰の松目を同じくねらっていた池田さんは、体調不良で不参加となり残念でした。山頂自体は展望もほとんど無く地味だったが、八つ目のピークに立て満足。二日目は天気が悪く残念でしたが、山小屋も良く、楽しい二日間でした。【恵子】



 連日の暑さで夏バテ状態、サブコースもいいかなと思いつつ参加、天候急変で現実になりました。硫黄岳山頂は冷たい強風と濃霧に包まれ、標高2760Mを体感できました。オーレン小屋は水はタダ、小屋内にトイレ照明完備、何より風呂があって快適でした。【均】


 中山峠からの登りは大変疲れた。硫黄岳から赤岳への縦走は期待していたので残念だった。次に機会があればぜひ挑戦したいと思う。雨具の着用もリーダーの適切な判断で濡れずに済み、よかったと思いました。ありがとうございました。【弘一】


 好天下、久しぶりの八ヶ岳!北八ツ特有の苔生した風景を満喫。然し、中山付近から脊柱管に潜む小悪魔が蠢動し始める。稲子岳、硫黄岳の爆裂火口壁の迫力も小悪魔の動きを抑えることは出来ず、東天狗岳への登りはノソノソと象亀歩み。天狗岳からの展望も上の空。それでも根石岳山荘周辺のコマクサ群生に励まされ、オーレン小屋に。アルコールで小悪魔を麻痺させ退治を図る…作戦成功、翌日の蠢動はかなり抑えられた…。
深夜の星空も早朝からガスが垂れ込み、いやな雰囲気の中、全体のコース変更指示で出発。案の定、硫黄岳もガスと強風。赤岳鉱泉まで雨の神もその霊力を発揮しなかったが、午後からは本格的に霊力を現し、雨中行軍。イヤァ~疲れましたナ!疲れには温泉浴と湯上りのビールが一番。次は赤岳か西天狗~東天狗かと夢見てムニャムニャ。気象変化を予測し、20余名のパーティーを適切に引率されたリーダーの方々、同行の方々、そしてワインを歩荷された方に謝!謝!の八ヶ岳でした。【勝】




 八ヶ岳、山小屋泊、雨中の下山、いずれもデビューでした。見晴らしの良い天狗岳も、霧と強風の硫黄岳も、とても新鮮でした。リーダーの皆様、会の皆様に感謝、感謝の山行でした。ありがとうございました。【庸雄】


 初日の登りの暑さで〝汗ビッショリ〟、二日目の硫黄岳山頂の寒さと夏山らしい天候でした。赤岳には行けませんでしたが、天狗岳にも登れ、2日間、山に浸り十分満足しました。【浩之】


 1日目の天気が良かったことはありがたかったのですが、その分疲れました。しかし、オーレン小屋は、山小屋でもお風呂に入ることができ、夕食の馬肉鍋はボリュームたっぷりで、おいしくて、疲れを吹き飛ばしてくれました。2日目は、天候の都合で、全員がサブコースになりましたが、1日目の景色を堪能でき、2日目も「峰の松目」に行くことができ、目一杯楽しむことができた合宿山行でした。【延房】


 今まであまり八ヶ岳とは縁がなく、南八ヶ岳を縦走するこの合宿当日を楽しみに迎えました。生憎の天候で結局縁がなかったのはもちろん残念だったのですが、そんな状況も楽しんでいる自分が発見できて良かったです。まだまだ進化する「M田」…(笑)【仁枝】


 2日間よく歩いたと思う。1日目・天気も良く、花を見たり、おしゃべりしたり、笑ったりと順調に高度を上げて行くことができた。流れ落ちる汗も快感だった。オーレン小屋の食事は馬肉スキヤキ、思いがけないメニューで皆大喜び、美味しい食事だった。お風呂にも入ることもでき、さっぱりした体で熟睡。また泊まりたい小屋です。2日目・天気悪く赤岳中止、全員サブコース、内心チョッとホッとした私です。峰の松目、赤岩の頭、硫黄岳、展望は悪かったけど、それぞれの頂に立つことができて満足。山は本当に苦あり、楽ありですね。 【鈴子】


 思い起こせばやさしさと厳しい八ヶ岳がありました。第一日目は、快適な楽しい山歩きの中で出会った可憐な高山植物、コマクサ。標高2600mの山道の脇、日当たりの良い砂礫の中に数は多くはなかったが、それはそれは 美しくも健気に我々を迎えてくれました。あの形の良いピンクの花が、風にサワサワと揺られて咲いている様に感動すると共に、一日の疲れが吹き飛んだ思いがありました。 第二日目は、天気が良くないという予報もあり、予定のコースを変更して歩きました。強風と濃いガスの真っ只中の厳しい硫黄岳を見せつけられました。赤岩ノ頭と硫黄岳をピストンする際、荷物を置いて身軽な出立ちのメンバーを横目に、自分は荷物を背負って後に続きました。強風でガスを叩きつけられながら、やっとの思いで硫黄岳へ登り切った時は、しばらく呼吸が荒くなり深呼吸を何度か繰り返し平常に。初めての経験でした。その後は、当然のことながら、横岳、赤岳を霧の向こうに睨みながら赤岳鉱泉へ足を向けました。【正明】 

 八ヶ岳は2回目。色んなアプローチがあって、楽しい変化のある山でした。雪の八つにも挑戦したい。【元・K】


 ザックが重過ぎるとバテるので、山行前のパッキングは持ち物が重複しないよう軽く軽くと心がけ、実際に背負ってみて、大好きな柑橘類など持って行きたいので、ザックから出したり入れたりして悩みます。山行のシミュレーションをしながら、この時点で私の山登りが始まっています。縦走ですから体力的に本コースかサブコースかの選択に迷いましたが、全員サブコースとなって、未踏の「峰ノ松目」に行けたのがよかったです。【幸枝】

 出かける前は二日目の硫黄岳から赤岳までの縦走に加わるつもりでいたが、最後まで皆と一緒に歩けるか自信はなかった。天気予報で二日目は雨になるということで、全員がサブコースを行くことに変更になった。計画通りに赤岳まで行くことができなかったのは残念だが、予定より歩行時間が少なくなったので、その点では胸をなでおろす思いだった。一日目に泊まったオーレン小屋のオーレンとはどういう意味なのか前から不思議に思っていたが、今回の山行で八ヶ岳に咲く高山植物のオウレンに由来することがわかって、すっきりした。また、夕食に出た馬肉のすき焼きがたくさん余ったのを好美さんの発案で佃煮のように煮つめて携行し、翌日赤岳鉱泉で昼食に食べたのだが、美味しかったし、前日の夕食を思い返してとても楽しかった。これぞ山で実践するエコクッキングなり。【悦子】


 中央高速道を諏訪湖方面に走ると右手に見える八ヶ岳連峰、見るたびにいつの日か登ってみたいと思っておりました。入会してから、安倍川上流青笹山・山伏と、待望の県外初登山八ヶ岳、早くも実現できたこと、オーレン小屋での楽しい夕食会、美味しいワインをいただき疲れのせいなのか酔いも早かったようです。夜、満天の星空見たく外に出ましたが、残念見られませんでした、次回の楽しみにします。今回の山行では、単独登山では味わえない、山登りの楽しさを教えていただきました。これからも先輩たちの後から、遅れないように参加させていただきます。よろしくお願いいたします。【孝】


 毎年の合宿山行では、大なり小なり何がしかのトラブルがある。以前から話しているが、殊にうちのような会では、CLの役割は引き際の判断(全体の、そして個別の)という一点だと私は思っている。判断と伝えるタイミング、メンバーの納得感や充足感の引き出しは難しいことだと毎回思う。 今回の合宿山行、二日目の全員サブコースは、小屋に着いて翌日の天気図を見た割と早い時点で判断したが、夕食後、敢えてメンバーにどちらのコースを選択するか問うてみた。ここ数年入会の新しい会員を含め、自分の現状を自身で判断できる態度があったことは、素晴らしいことだと思った。「月々の山」に記したように、八ヶ岳が〝山の学校〟であるのは、こうした臨機応変が可能であることにもよる。また、届かなかった山への想いは、必ず叶えるという粘り強い気持を持つことも大切だ。横岳〜赤岳の八ヶ岳主峰に、ぜひ再チャレンジしてください。【元】


2014夏山合宿ー5 (完)
SHC広報
  


2014年08月29日 Posted by こだま at 17:00Comments(0)山行報告

2014夏山合宿ー 4

7/26(土)~27(日)




♪ ~快適なバスの中。
曲の出だしだけ聞いて曲名を当てるイントロクイズ ~♪


手作りのクッキーは・・今回の合宿に参加出来なかった会員より差入れ


のけぞるおいしさのemoji13 ”イングランドショートブレッド”。  タッパーには2~3段重ねて入っていて行きも帰りもたっぷりいただきました。



ぼうっと過ごすもよし居眠りもよし歌うもよし。


一緒に汗を流し、感動を味わい、それぞれに楽しく山行ができ、合宿を通して親睦を深めることができました。


合宿不参加の会員さんからのお便り


2014夏山合宿ー 5 に続く。
SHC広報


  


2014年08月24日 Posted by こだま at 12:00Comments(0)山行報告

2014夏山合宿ー 3

7/26(土)~27(日)
麦草峠〜硫黄岳(八ヶ岳)



★ コース 7╱27 (日)
オーレン小屋(5:40)…峰ノ松目…赤岩ノ頭…硫黄岳ピストン…赤岩ノ頭…赤岳鉱泉…美濃戸口(14:20)―もみの湯―島田(19:20)



白く可憐な花はオーレン小屋の名前の由来となったオーレンソウ



鬱蒼とした原生林の中



なかなかあえて行く事のないピーク、”峰ノ松目”に登頂。
(八ヶ岳の八峰の一峰に数えられる古峰)








 昨夜の決定で全員サブコースとなったお陰で主稜線から外れた”峰の松目”の頂に立てた。








赤岩の頭から硫黄岳へ続く山稜線はガスっている


硫黄岳の山頂はガスと強風で視界ゼロ









赤岳鉱泉へ下る。  








雨・・。 色とりどりのカッパの隊列が美濃戸口まで長い道程を歩きます。


(横岳鎖場~主峰赤岳、南八ヶ岳核心部縦走を断念。)前線通過、大気不安定の状況での赤岳遭難事故を知ると、同じ時間帯であろう行程は我らに置き換えると心身が縮む。CLの決断を含め、「私たちは会に守られている。」と実感。硫黄岳のコマクサも見られた。あまり行く機会が少ない峰ノ松目の登頂。 ”八ヶ岳デビュー”の新会員の方々は愉しさを感じられる山歩きができたでしょうか。



会報やまびこ・No207・7月号から 【月々の山】
事始めとなった八ヶ岳

 会の夏合宿をはじめとして幾度となく山行を重ねた八ヶ岳は、山登りの事始めに相応しい山だ。その理由の一つは、南北約30㎞、東西約15㎞という山塊のコンパクトさにある。30㎞といえば安倍東山稜程度の連なりだが、その中に、主峰赤岳を筆頭とした3千m近いアルペン的な容貌の南八ヶ岳と、森と池沼に囲まれた静寂的な北八ヶ岳という異なった様相を見せている。さらに、頂稜を支える広い裾野は大らかに高原台地を形づくり、おおよそ山岳風景パターンのカタログのようでさえある。四方の高原台地からは登山口が開かれ、短時間で稜線に立つことができ、そこには幾つもの小屋が建つ。これはルートや方法の多様性となって、メンバーと季節、目的に応じて選択することができる。山登りの魅力、殊に高山の魅力を垣間見るには、うってつけの山塊と言え、八ヶ岳が始まりとなった者も多くいることだろう。


1996年 9月、赤岳山頂にて
 SHC結成のきっかけとなった市民登山講座での仕上げ山行は八ヶ岳・天狗岳だったが、所用でこれに参加できなかった私たち(芦田さん、杉浦さん)を、故細田さんが赤岳〜阿弥陀岳へと誘ってくれた。登山講座終了時には、まだ幼かった息子たちとボチボチ山歩きができれば良いなと考えていた私であったが、雲海を見下ろして頂きに立つ十数年ぶりの「登山」はやはり爽快だった。加えて、山行中折々に聞く細田さんの話から、仲間と登る山の愉しさ、「山の会」の魅力というようなことも感じていた。この八ヶ岳がSHCへの関わりに、私の背中を押したことは間違いない。 初めての冬山も八ヶ岳だった。縞枯山から高見石、高見石から天狗岳と、少しずつ手さぐりで北八ツを繋いでいった。冬の寒さとはどの程度なのか。何を準備し、どのような事に備えなければならないのか。そうした漠然とした不安の一つ一つを、北八ツの森が優しく解いてくれた。これも、アプローチの容易さと山小屋の多さという「安心」を実感できる八ヶ岳ならではのことだろう。同時に、見たことのない景観の只中に自分が居ることで得られる愉しさ、頂きに立たずとも山から得られる充足感も、この冬の北八ツから味わうことができた。私にとって八ヶ岳は、折々の山の学校のような場所だったと思っている。

 今回の合宿は、既に稜線上である麦草峠(2120m)から主稜線を南下する。この容易さもまた八ヶ岳の魅力だ。麦草ヒュッテ裏の花畑からスタートし、高見石からは眼下に白駒池と北八ツの森、中山峠先からは森林限界を越え高山の雰囲気漂う天狗岳を目指す。二日目は夏沢峠から硫黄岳、横岳、赤岳と南八ヶ岳を縦走する。横岳核心部の岩場の通過では、少しスリリングな体験もあるが、三点指示の原則を守りバランス良く歩けば大丈夫。主峰赤岳の頂に立てば、一杯の達成感を得られるだろう。北から南へ変化する八ヶ岳を存分に体感できるハイライトコースを皆で歩こう。〔元〕


会報やまびこ・No207 P16転写
SHC広報
  


2014年08月12日 Posted by こだま at 13:00Comments(0)山行報告

2014夏山合宿ー 2

↴  地図
7/26(土)~27(日)
麦草峠〜硫黄岳(八ヶ岳・夏山合宿)



★コース 7╱26
島田(5:30)―藤枝岡部IC―〈新東名〉―新清水IC―道の駅とみさわ―増穂IC―〈中央〉八ヶ岳PA―諏訪南IC―麦草峠(9:30~55)…高見石…中山峠…東天狗岳…箕冠岳…オーレン小屋(17:15)泊


2120mの麦草峠から主稜線を南下する。(参加者24名・3班編成で)



緑濃い北八ツの苔むした樹林帯


高見石小屋に到着                   高見石に登って
















北八ツの森と白駒池が見えます。









赤い屋根の高見石小屋へ慎重に足を運ぶ。








高見石を後にして


中山展望台へ





















休憩・昼食


中山峠からは森林限界を越え


高山の雰囲気漂う天狗岳を目指す。


東天狗岳


東天狗の頂きに別れを告げ








振り向けば同胞の声


根石岳~箕冠岳へ


砂礫地にコマクサ



オーレン小屋到着
ここは水が豊富。お風呂もある









今晩の料理は馬肉のスキヤキ







お腹も心も満たされた次は、



少しでも空いた場所があれば・・・ パフォーマンス



















オーレン小屋の夜は更けゆく

・・・・・ 。












【2014夏山合宿ー 3】 に続く。


  


2014年08月10日 Posted by こだま at 12:00Comments(0)山行報告

おはよう!千葉山



2014年8月3日(日)
おはようハイキングの報告



コース&地図



門前茶屋から山門へ続く階段を登り、     千葉山智満寺本堂へ。








老木、大木に包まれた静かな境内から澄ん だ小鳥の声が聞こえてくる。
輪になって3分間の瞑想にふけり、静寂を破る微かな音を感じる


薬師堂のそばにある頼朝杉は2年前の9月、樹幹の空洞化により
自然倒木。と立て札あり               ↴  頼朝杉








樹齢800年~1200年の杉の大木がある千葉山山頂 標高496m
大杉。木肌や、枝ぶりその雄姿は、千葉山の歴史が封じ込まれています。














うっとうしい日常を離れマイナスイオンを浴びて森林浴(参加者18名)



幹は上にまっすぐ気持ちよく伸びています。














見応えのある10本杉。 倒木により今は7本が残っている。














前後の人とペチャクチャおしゃべりしながら行くとまもなく見晴らし台到着。








島田市相賀の高山が見えます。


眼下に大井川


水分&栄養補給








あちこちにヤマユリ















集合時間の6:00には、雨気を含んだ雲からパラパラと落ちる雨粒。おはようハイキング参加者のお馴染みさんはこれしきの空模様なんのその。山行中、雨に降られることもなく快適な朝のハイキングでした。



♪  さぁ~て、
連日の猛暑ですが
来月の里山は9月7日(日) 藤枝市の「花倉城址」です。朝の涼しい時間帯に緑あふれる山でよい汗をかきましょう。下見を入念にしたと言う9月のおはよう担当者が申すには、花倉城址は、NHK大河ドラマ「風林火山」で取り上げられた花倉城・花倉の乱(今川義元と異母兄との家督争い)があったところだそうです。

SHC広報
  


2014年08月03日 Posted by こだま at 18:00Comments(0)おはようハイキング

2014夏山合宿ー 1

梅雨が明け、7╱26~27日には夏山合宿「八ヶ岳」が行われました。
〝梅雨明け十日〟の諺は何処へやら、二日目は前線の通過で横岳~赤岳の縦走を断念、全員、峰ノ松目~硫黄岳のコースとしました。
赤岳では滑落死亡事故も発生したようで(下った赤岳鉱泉では捜索ヘリが飛来していた)、



赤岳鉱泉から捜索ヘリを見あげて。


全員の安全第一をモットーとする当会では当然の判断でした。主峰の縦走に意気を高めて参加したメンバーには残念でしたが、次の機会にチャレンジしてください。新加入された方も含めて二日間歩き通した自信、硫黄岳山頂でのガスと強風と〝夏山の寒さ〟の体験、仲間との交流など、この合宿山行で得たものはあったと思います。
会報やまびこ No.208編集後記より


SHC広報
  


2014年08月02日 Posted by こだま at 15:00Comments(0)山行報告